『江戸落語 誕生と発展』
  延広真治 著
    2011年4月11日・講談社発行
    講談社学術文庫 2044、324頁、定価1000円+税



目  次


学術文庫版まえがき …………………………………………………   6

T

鹿野武左衛門 …………………………………………………………  12

烏亭焉馬 ………………………………………………………………  42
 下町派の講頭 42
江戸落語中興の祖 57

U

『太平楽巻物』 ………………………………………………………  70

咄の会 ………………………………………………………………… 121

V

三楽亭可楽 …………………………………………………………… 200

林屋正蔵 ……………………………………………………………… 241


あとがき ……………………………………………………………… 278

付 翻刻『太平楽巻物』 …………………………………………… 283

解説 上方落語史の視点から ……………………… 荻田清 … 316

 
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学術文庫版まえがき


 旧著『落語はいかにして形成されたか』所収論文を上梓して四十余年経
ちました。不備が気になりながら成すところなく過して来ましたが、定年
を迎え、漸く改訂の機会を得ました。そこで旧稿の「鹿野武左衛門」を加
え、江戸落語の誕生から衰微、烏亭焉馬の中興により、三笑亭可楽や三遊
亭円生といった中興第二世代が登場して発展、可楽門から出た第三世代の
林屋正蔵が、怪談咄で全国から客を呼ぶに至ったところまでを収めました。
 四十余年間に得た知見を悉皆取り入れての新版を志したのですが、例の
遅筆で思うように果たせませんでした。口惜しいのですが止むを得ません。
この後、引き続き初代円生の後継者である二代目円生、更にその門人三遊
亭円朝、つまり中興第四世代までを纏めようと思っています。その後には、
卒業論文以来の、烏亭焉馬年譜を上梓したいのですが、どうなりますこと
やら。
 以下、凡例代わりに記します。
 ・引用は読み易さを優先して書き改めた場合がある。漢字は通行の字体
とし、振り仮名は現代仮名遣いによった。
 ・引用に際して逐一は記さなかったが、ほとんどは手近かの翻刻によっ
ている。
 ・江戸時代成立の書物や史料を中心に、刊本か写本かを判然とさせ
るために、刊本には刊と記入した。
 ・出典の記入、書名や論文名の記載方法など統一し切れなかった。
 ・「烏亭焉馬」と「咄の会」には、重複する箇所がある。
 ・「参考文献」は省略した。
初出の小論、旧著、そして該学術文庫版と、多くの方々の御教示を得、ま
た御世話に成りました。ただ深謝致すばかりです。旧著は韓国外国語大学
校大学院出講中に綴り、この新版は東日本大震災の余震の中で校正してい
ます。様々な出会い、種々の出来事の集積によって、漸く一冊の文庫本が
存在しますこと身に沁みます。最後に編集の労をとられた園部雅一氏に御
礼申し上げます。

  二〇一一年三月十四日
                             延広真治
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延広真治 (のぶひろ しんじ)

1939年生まれ。東京大学国語国文学科卒業。同大学院博士課程満期退学。
東京大学名誉教授。専門は、舌耕文芸。
校注書に、『落語怪談咄集』『講談人情咄集』、『三人吉三廓初買』などがある。


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