『なぜ芭蕉は至高の俳人なのか』
  大輪 靖宏 著
  
    平成26年8月10日、祥伝社発行 
    B6判、292頁、定価1600円+税
                      
 目  次


はじめに ……………………………………………………………………  3


第一章 芭蕉までの一五〇年の歩み ……………………………………  11

 一 俳諧の発生ど室町時代の俳諧 …………………………………   12
   俳諧とは何か 12/和歌と連歌の起源 14/連歌と俳諧は、
   どう違うのか 16/俳諧の祖 18/山崎宗鑑 18/ 
   荒木田守武 20/山崎宗鑑の作品 21/荒木田守武の作品 22

 二 戦国以後――松永貞徳と貞門俳諧 ……………………………   25
   江戸時代初期の俳諧 25/松永貞徳 25/俳諧を独立した
   文芸へ 26/流行する連歌と肩を並べるために 28/貞徳の
   句に見るその努力 29/貞門派の俳諧を読む 33/
   貞門派の重鎮・松江重頼 35/もう一人の重鎮・安原貞室 37

 三 宗因と西鶴――談林派の登場 ……………………………………   41
   談林俳諧の自由さ 41/談林派のリーダー・西山宗因 44/
   談林派の副将・井原西鶴 47/小西来山 50/池西言水 53/
   椎本才麿 54/山口素堂 55/その他の談林派俳人 56/
   上島鬼貫 57

第二章 芭蕉句 その試みと達成まで …………………………………  65

 一 俳諧への出発 ………………………………………………………   66
   松尾芭蕉の出生 66/一九歳で詠んだ句 69/貞門俳人として
   の芭蕉 72/

 二 談林俳人としての芭蕉 ……………………………………………   76
   江戸へ下る 76

 三 『虚栗』の時代 ……………………………………………………   80
   新たな模索 80/転機を求めて 82/虚栗調の試み 83/
   己の姿勢を示す 86/旅に過ごす人生 90

 四 蕉風の芽生え ………………………………………………………   93         
  『野ざらし紀行』の旅 93/「道のぺの木槿」に見る変化 97/
  読者に読み取り方を押しつけない 100/対象の本質を描く試み 
  103/表現のためには制約を超越する 105/芭蕉が使う「狂句」
  という語の意味 108/紀行文を書かない芭蕉 112/『野ざらし
  紀行』は句と詞書の記録 114
                                                                                     
五 蕉風の確立 …………………………………………………………  116
   「古池や蛙飛び込む水の音」の世界を理解するために 116/
   旅の重さ 119/神経を研ぎ澄ますための旅 122/
   始動する蕉風 124/人に会える喜び 126

 六 新たな旅ヘ …………………………………………………………  128
   深まる句の境地 128/季重の問題 130/『鹿島詣』――
   師を訪ねて 132/真の写生 133/『笈の小文』――なぜ
   未完成なのか 135/『笈の小文』の句々を読み解く 139/
   「さび」を際立たせる 141/無季の句 143

七 奥の細道へ …………………………………………………………  147
  『おくのほそ道』は紀行文ではない 147/古人の心に触れる
  努力 148/後半部では句の数と名句が増える 150/古人の
  心に触れた効果 152/『おくのほそ違』の名句の数々 153/
  蝉の声の中での閑さ 155/挨拶句と独立句の違い 158/
  「行く春」で始まり「行く秋」で終わる 160

 八 超一流となった芭蕉 ………………………………………………  161
  『おくのほそ道』以後の芭蕉 161/写生句と非写生句 163/
  心象風景を描く句 167/現実描写から心象風景へ 169

 九 上方を流浪する二年 ………………………………………………  171
  弟子の家に泊まる 171/『嵯峨日記』――京都滞在の記録 173/
  二年半ぶりに江戸へ帰る 175

 十 句の意味の広がり ………………………………………………  176
  元禄五年の句 176/意味を限定しない効果 177

 十一 軽みの境地と芭蕉の終焉 ……………………………………  180
  元禄六年の芭蕉 180/軽みの持つ危険性 182/軽みの
  すぱらしさ 183/最期の旅ヘ 184/写生句が自ずから
  秘めるもの 186/写生を超えて生じる意味 188/
  写生句の限界 190/腸を裂く苦心 190/病を押しての
  句会 192/最期まで句にこだわる 193/微笑の後の臨終 195

第三章 芭蕉以後の俳句と俳人 ………………………………………  197

 一 芭蕉を受け継ぐ弟子たち ………………………………………  198
  個性的な芭蕉の弟子たち 198/宝井其角 199/芭蕉も脱帽
  する自由さ 205/服部嵐雪 209/平明だが平凡ではない 
  213/向井去来 216/「尋常ならず」と芭蕉を感心させた
  去来の句 222/内藤丈草 226/野沢凡兆 230/
  広瀬惟然 233/その他の個性的な弟子たち 237

 二 芭蕉への回帰と超越 ……………………………………………  242
  中興俳諧とは何か 242/先駆者、炭太祇 243/
  大島蓼太 249

 三 芭蕉の精神を追求した与謝蕪村 ………………………………  254
  なぜ蕉風を批判したのか 254/沈滞を打破するために 255/
  蕪村句のドラマ性 259/蕪村句の人間の姿 262/蕪村の
  自画像 265/写実の中の奥行き 266/芭蕉回帰の基本
  精神 270

 おわりに ……………………………………………………………  274
 発句索引 ……………………………………………………………  289
俳人索引 ……………………………………………………………  292


大輪靖宏 OOWA YASUHIRO

1936年東京生まれ。上智大学名誉教授・文学博士。
慶廳義塾大学文学部卒業、同大学院修了。公益社団法人日本
伝統俳句協公副会長。国際俳句交流協会常務理事。慶大俳句
丘の会会長。横浜俳話会顧問。輪の句会主宰。著書に『上田秋
成文学の研究』(笠間書院)、『上田秋成 その生き方と文学』
(春秋社)、『芭蕉俳句の試み』(南窓社)、『俳句に生かす至言』
(富士見書房)、『俳句の基本とその応用』(角川学芸出版)、
『大輪靖宏句集』(日本伝統俳句協公訴叢書シリーズ)他がある。

新刊案内(近世文学・その他)に戻る
はじめに戻る