『井関隆子の研究』刊行!!!

『井関隆子の研究』 深沢秋男著(2004年11月発行予定)  
 A5判 450頁 和泉書院 予価10,500円(本体10,000円)                 

 ■■本書の内容紹介■■  
 井関隆子(いせき・たかこ)と言っても、現在、それほど知られている人物ではない。
 今から30年ほど前、幕末の旗本女性の日記にめぐり合った著者は、この日記の内容に
 強く惹かれ、その魅力を明らかにしようと取り組んできた。『井関隆子日記』(全12
 冊)に注を付けて世に送り出し、それと並行して作者の伝記調査を続けてきたが、その
 後、同じ作者の創作3点が発見されたり、『井関隆子日記』が大学入試センター試験に
 出題されるなど、少しずつではあるが、世間に知られるようになってきた。  
 本書は、全く無名であった幕末の一人の女性を発掘し、その伝記を作成し、著作の内実
 を究明して、時代の観察者・批評者として、日本歴史・日本文学史の中に定着しようと
 試みたものである。また、『井関隆子日記』を近世の日記文学として取り上げ、文学史
 的には、平安朝的な日記文学に比肩し得る、近世特有の日記文学として位置づけている。  


 口絵写真
 
1、『井関隆子日記』12冊全体・1(昭和女子大学図書館・桜山文庫所蔵)。 
2、『井関隆子日記』12冊全体・2(昭和女子大学図書館・桜山文庫所蔵)。 
3、『井関隆子日記』第1冊巻頭(昭和女子大学図書館・桜山文庫所蔵)。 
4、『井関隆子日記』永代寺の陰間(昭和女子大学図書館・桜山文庫所蔵)。 
5、『井関隆子日記』添付の鹿島則文の識語(昭和女子大学図書館・桜山文庫所蔵)。 
6、『さくら雄が物かたり』表紙(東北大学附属図書館所蔵) 
7、『さくら雄が物かたり』巻頭(東北大学附属図書館所蔵) 
8、『さくら雄が物かたり』巻末(東北大学附属図書館所蔵) 
9、『神代のいましめ』巻頭(『翠園叢書』二十六、昭和女子大学図書館・翠園文庫所蔵) 
10、『神代のいましめ』巻末、蔵田茂樹識語・1(『翠園叢書』二十六、昭和女子大学図書館・翠園文庫所蔵) 
11、『神代のいましめ』巻末、蔵田茂樹識語・2(『翠園叢書』二十六、昭和女子大学図書館・翠園文庫所蔵) 
12、『井関隆子長短歌』巻頭、(『翠園叢書』二十六、昭和女子大学図書館・翠園文庫所蔵) 
13、『いなみ野』巻頭(吉海直人氏所蔵) 
14、『野山の夢』跋(『翠園叢書』二十八、昭和女子大学図書館・翠園文庫所蔵) 
15、『宇津保物語考』巻末(隆子筆、静嘉堂文庫所蔵) 
16、『恵美草』巻頭(国会図書館所蔵) 
17、『恵美草』千畳敷の条(国会図書館所蔵) 
18、『恵美草』巻末(国会図書館所蔵) 
19、『恵美草』千畳敷の条(昭和女子大学図書館・桜山文庫所蔵) 
20、『雅文』巻頭(隆子筆、吉海直人氏所蔵) 
21、『雅文』巻末(「堂可子」隆子筆、吉海直人氏所蔵) 
22、庄田家墓石、正面(昌清寺) 
23、庄田家墓石、正面拡大(昌清寺) 
24、庄田本家墓石、正面(浄念寺) 
25、庄田本家墓石、正面家紋(浄念寺) 
26、井関家墓石、向って左面(喜運寺) 
27、井関家墓石、向って右面(喜運寺) 
28、昌清寺過去帳(第一冊表紙) 
29、昌清寺檀家別過去帳(初代・安議)540 
30、昌清寺檀家別過去帳(四代・安僚、隆子の父)412 
31、昌清寺檀家別過去帳(四代・安僚妻、隆子の母)337 
32、井関家過去帳(「是々」喜運寺三十世瑞雲、昭和九年一月転写、井関家所蔵) 
33、井関家過去帳(天保十五年十一月一日、隆子の条) 
34、庄田家系譜(隆子の条、庄田安豊氏所蔵) 
35、庄田家系譜(隆子の条、拡大図、庄田安豊氏所蔵) 
36、庄田家系譜(副本、表紙、庄田安豊氏所蔵) 
37、庄田家系譜(副本、隆子の条、庄田安豊氏所蔵) 
38、庄田家系譜(副本、隆子の条、拡大図、庄田安豊氏所蔵) 

◎本文中挿絵(4枚) 
39、女性の髪形(11年2月1日) 
40、日月棚、貴人棚(11年9月3日) 
41、将軍家より拝領の鉢植(11年10月4日) 
42、浅草の見世物、眼力太夫(11年10月25日) 

 
目  次  

  研 究 篇 

第1章 井関隆子の生涯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 
 第1節 前半生・四谷時代―出生から婚姻まで―・・・・・・・・・・・5
 第2節 後半生・飯田町時代―結婚から他界まで―・・・・・・・・・・9 
 第3節 井関隆子とその時代・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
   付、庄田家・井関家 系図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28
    〔注〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 

第2章 井関隆子の文学・T 『井関隆子日記』・・・・・・・・・・・・43  
 第1節 書誌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45
 第2節 内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52
 第3節 著作の動機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・57
 第4節 批判的精神・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63
   1、はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63
   2、仏教批判・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65
   3、儒教批判、国学者批判・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70
   4、政治批判・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・76
   5、まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・87
 第5節 創作的要素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・91
   1、『水鳥』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・91 
   2、品川心中・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・103
   3、旗本心中事件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・105
 第6節 歴史的記述・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・107
   1、人災・天災・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・107
   2、三方所替・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・109
   3、日光社参・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・110
   4、徳川家主要人物の没日・・・・・・・・・・・・・・・・・・・118
 第7節 風俗描写・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・127
   1、はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・127
   2、両国の花火・佃嶋の花火・・・・・・・・・・・・・・・・・・129
   3、山王祭・神田祭・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・134
   4、上野の桜、流行色・服装・髪形等、浅草の見世物等々・・・・・140
   5、まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・148
 第8節 自然描写・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・149
   1、はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・149
   2、鹿屋園の四季・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・151
   3、草花の司、薄(尾花)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・169
 第9節 和歌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・178
   1、和歌の修業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・178
   2、収録の和歌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・180
   3、和歌に対する姿勢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・188
 第10節 日記文学としての価値・・・・・・・・・・・・・・・・・・・194
   1、日記文学の定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・194
   2、『井関隆子日記』の文章・・・・・・・・・・・・・・・・・・200
   3、『井関隆子日記』の文学的価値・・・・・・・・・・・・・・・205
    〔注〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・213

第3章 井関隆子の文学・U その他の作品・・・・・・・・・・・・・・217
 第1節 『さくら雄が物かたり』・・・・・・・・・・・・・・・・・・219
   1、書誌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・219
   2、『さくら雄が物かたり』の内容・・・・・・・・・・・・・・・222
   3、『竹取物語』と『さくら雄が物かたり』・・・・・・・・・・・228
   4、『さくら雄が物かたり』の創作意図・・・・・・・・・・・・・231
   5、井関隆子の仏教批判・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・234
   6、まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・237
 第2節 『神代のいましめ』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・238
   1、書誌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・238
   2、『神代のいましめ』の内容と創作意図・・・・・・・・・・・・241
   3、主人公・某の少将のモデル・・・・・・・・・・・・・・・・・250
     A、新田孝子氏の松平定信説
     B、『神代のいましめ』の成立時期
     C、老中・水野忠邦(史的事実)
     D、隆子の見た為政者――忠邦と定信――
     E、某の少将のモデルは誰か
 第3節 『いなみ野』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・269
   1、書誌等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・269
   2、『いなみ野』の本文・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・271
   3、『いなみ野』の内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・275
   4、『いなみ野』の創作意図・・・・・・・・・・・・・・・・・・277
 第4節 『井関隆子長短歌』『秋野の花』『野山の夢』跋・・・・・・・286
   1、『井関隆子長短歌』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・286
   2、『秋野の花』所収歌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・296
   3、『野山の夢』跋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・298
 第5節 書写本・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・300
   1、桑原やよ子著『宇津保物語考』・・・・・・・・・・・・・・・300
   2、蔵田茂樹著『恵美草』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・302
   3、吉田兼好著『徒然草』・・・・・・・・・・・・・・・・・・・310
    〔注〕・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・315

第4章 井関隆子の人間像・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・317
  1、出生と家庭環境・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・319
  2、的確な人間認識と歴史意識・・・・・・・・・・・・・・・・・・322
  3、天性の批評者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・324
  4、持続する批評精神・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・325
  5、豊かな学殖と合理的見識・・・・・・・・・・・・・・・・・・・327
  6、旺盛な好奇心と執筆意欲・・・・・・・・・・・・・・・・・・・331
  7、旗本夫人の気位と気品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・334
  8、敬愛された母・祖母・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・336

  資 料 篇

1、井関隆子伝記関係資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・343

  1、庄田家関係・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・343
    1、庄田家系譜・正本
    2、庄田家系譜・副本
    3、昌清寺過去帳
    4、昌清寺檀家別過去帳
    5、庄田家墓石
    6、庄田家本家墓石
  2、井関家関係・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・361
    1、井関家過去帳
    2、井関家墓石
    3、井関親経短冊
  3、その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・367
    1、『寛政重修諸家譜』
    2、『徳川実紀』
    3、『柳営補任』

2、井関隆子関係研究文献目録・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・389
  1、著作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・389
  2、書写本・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・391
  3、作者関係・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・391
  4、調査報告・論考・その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・391
  5、新刊紹介等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・394

3、その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・395
  1、研究発表・講演・講義等
    ◎日本文学研究会(東京都教育会館)
    ◎東京の歴史研究会(新宿区立図書館)
    ◎東京掃苔会(芝増上寺)
    ◎女性文化研究所(昭和女子大学)
    ◎千葉市民文化大学(千葉市)
    ◎昭和女子大学(講義・講読・演習、短大・大学院)
  2、平成十一年度大学入試センター試験問題・・・・・・・・・・・・399

  あとがき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・409
  索引(人名・地名・書名・主要事項)・・・・・・・・・・・(左開)1〜27