未払いの養育費を裁判で回収する方法と、未払いの養育費回収に必要な重要情報を徹底紹介!!

日本の母子世帯で養育費を受け取っているのは、全体の25%弱と決して高い数値ではありません。

近年、養育費の未払いが社会的問題として取り上げられるようになったのも、うなづける話です。

むしろクローズアップされるのが遅かったぐらいでしょう。

ですが2020年の民法改正に伴い、未払いの養育費を回収できる可能性はグンと高くなりました。

これで以前の様に泣き寝入りしなければならない人も、確実に減ることになるでしょう。

しかし、未払いの養育費を回収する方法は、裁判所の裁決を仰ぐことになるのが大半です。

相手との話し合いで決着がつかなければ、最終的には裁判所に強制執行命令を出してもらい、相手の財産を差し押さえるしか方法はないでしょう。

そこで今回は未払いの養育費回収を裁判所に委ねる際の手順と、未回収の養育費回収で知っておいてもらいたい重要情報を徹底解説していきます。

確実に養育費の回収をしたいという人は最後まで目を通してもらい、未払いの養育費回収のプロにも負けない知識を自分のものにしてください。

養育費を未払いにする人が多い理由

養育費の支払いは請求された、されないに関係なく、親に課せられた義務です。

請求されなかったから、支払わなくていいというものではありません。

日本では夫婦が離婚時に養育費の取り決めをするのは、たったの40%にしか過ぎません。

つまり、残りの60%もの女性が、養育費は支払ってもらわなくて結構ですというスタンスなのです。

これには様々な理由があるでしょうが、養育費の未払いの原因を義務者にだけ問うのは間違った解釈でしょう。

もちろん、養育費の取り決めをしておきながら、支払いを拒む義務者に責任があることは明白です。

ですがこれだけが理由とは断言できません。

何で日本の養育費受給率がこんなにも低い水準なのか、その理由はしっかりと理解しておく必要があるでしょう。

筆者が考えるに、日本の養育費受給率の低さは下記の3つが挙げられます。

  • 子供と離れて暮らすことで養育費支払へのモチベーションが低下する点
  • 女性の養育費請求へのモチベーションの低さ
  • 行政が養育費未払いに不介入な点

養育費の未払い問題の元凶は、養育費を支払わない元夫だけではないのです。

この現状に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。

未払いの養育費回収を考えるならば、是非とも理解しておいてもらいたい問題です。

今回の記事テーマからすれば蛇足的な情報ではありますが、ぜひ目を通して養育費の未払い問題の現状を理解するようにしてください。

未払いの養育費回収を望む人には朗報!法改正によって養育費の未払いは減る!!

養育費の取り決めをしていたのに、いつの間にやら支払いが止まってしまった。

この問題に直面している母子世帯は少なくありません。

この場合、話し合いで解決できなければ、最終的には裁判所に申し立てをして、強制執行による相手の財産差し押さえで、未払い分の養育費を回収することになります。

ここで必要になるのが相手の財産情報です。

財産の差し押さえをするには、差し押さえする財産を明確にしなければなりません。

一緒に暮していた時ならば、相手の財産情報も詳しく把握していたことでしょう。

しかし、離婚後となればそれもおぼつきません。

実は、差し押さえする財産が把握できないため、差し押さえができず、泣き寝入りするしかない女性は少なくありませんでした。

その理由は明白です。

差し押さえる財産情報は申立人が、自ら調査するしかなかったからです。

ですがこれも2020年の民法改正によって大きく変わりました。

裁判所がその財産情報の調査に手を貸してくれるようになったのです。

これによって、差し押さえができる女性は、以前よりもグンと増える可能性が出てきました。

事実、以前なら泣き寝入りしなければならなかったが、申し立てができるようになったという人は確実に増えることでしょう。

この民法改正に伴う、改正後の重要ポイントは下記の記事で詳しく解説しています。

未払いの養育費回収を考えている人は、ぜひ目を通して改善ポイントを理解するようにしてください。

未払いの養育費を裁判で回収する方法

それでは今回のメインテーマとなる、未払いの養育費を裁判で回収する方法を解説していくことにします。

裁判所に未払いの養育費回収を委ねる方法は裁判だけではありません。

しかも裁判に勝ったからといって、未払いの養育費が回収できるわけではないのです。

裁判で請求が認められても、裁判所が強制的に未払いの養育費を回収してはくれません。

裁判では支払い請求が認められるだけなのです。

この点は勘違いしないように、よく覚えておきましょう。

そこで、知っておいてもらいたいのは、裁判所が未払いの養育費回収にどういう形で、尽力してくれるかという点です。

裁判所を介して、未払いの養育費を回収するための方法は下記の3つです。

  • 養育費の支払い請求の申し立て
  • 履行勧告
  • 強制執行による財産の差し押さえ

まずは養育費の支払い請求を裁判所に認めてもらい、それでも支払いがない時は履行勧告、そしてそれでも支払われなければ強制執行による財産差し押さえという流れになります。

それではこれら3つの方法を、順追って見ていくことにしましょう。

養育費の支払い請求の申し立て

まず最初にするのが家庭裁判所への、養育費未払い分の請求調停の申し立てです。

離婚を調停離婚や判決離婚など、裁判所を介して決めた場合は、この申し立ては必要ありません。

裁判所を介した離婚では養育費の支払いについて取り決められることが大半ですし、強制執行に必要な債権名義が取得できるからです。

裁判所が離婚時の取り決めを認めた離婚になります。

よって、この調停申立が必要になのは、裁判所を介さない調停離婚した夫婦のみです。

まずは、相手に毎月いくらの養育費をどうやって支払うかなどの詳細を決め、それを裁判所に認めてもらう手続きになります。

流れとしては裁判官と離婚した両者を交えた調停での話し合いが行われます。

そして、この調停で話が決裂した場合は、審判に場を移して裁判官から強制的にどうするかの結論が言い渡されます。

通常、この調停や審判は月に1度程度、そして何度か回数が重ねられることになるので、結果が出るまで時間や労力が必要になることは覚悟しておきましょう。

履行勧告

調停や審判で養育費の取り決めをしても、相手が必ずそれに従うかは別の話です。

裁判所の決定に従ったとしても、養育費の支払いが滞ることは珍しくありません。

ですが、先にも言った通り、裁判所の決定通りに支払わないからといって、相手に刑罰が下されることはありません。

そこで、次に裁判所に申し立てるのが履行勧告です。

履行勧告は裁判所の決定に相手が従わない時、裁判所に相手へ支払いを勧告・命令してもらう制度になります。

しかし、この制度もあくまで勧告・命令にとどまるものですから、相手がそれに従わなければ何の効果もありません。

裁判所から直接、勧告・命令書が届くため、驚いて支払いに応じる場合もありますが、その効果はやってみなければ分からないしょう。

端から効果がないと分かっている場合は、この履行委勧告は避け、次に紹介する財産の差し押さえを申し立てた方がいいかもしれません。

離婚した元夫の性格は十分は十分理解していることでしょう。

無理だと思うのなら、面倒な手続きは飛ばして、財産の差し押さえを申し立てることをおすすめします。

強制執行による財産の差し押さえ

履行勧告にも応じなければ、残る方法は1つです。

裁判所へ強制執行命令による、財産の差し押さえを申し立てることになります。

財産の申し立ては誰でもできると考えている人もいますが、これは大きな勘違いです。

裁判所に財産の差し押さえを申し立てるには、下記3つの条件をクリアする必要があります。

  • 債権名義を取得している
  • 相手の現住所を把握している
  • 差し押さえする財産情報を把握している

この3つの条件がクリアできれば、相手の財産を差し押さえして、未払いの養育費回収に充てることができます。

協議離婚した人が調停申立しなければならない理由は、上記の債権名義を取得する必要があるからです。

最終的には財産の差し押さえをすることになります。

その時に債務名義がなかったということにならないためにも、協議離婚している人は調停申立を必ずするようにしてください

執行認諾文言付きの公正証書があれば、すぐに差し押さえの申し立てが可能!

今、協議離婚した人が財産の差し押さえを申し立てるには、債権名義を取得するために調停申立が必要だと話しました。

ですが、協議離婚した人でも、協議離婚書を執行認諾文言付きの公正証書で作成していれば、すぐに財産の差し押さえを申し立てることができます。

この執行認諾文言付きの公正証書が債権名義として認められているからです。

この公正証書は離婚後でも作成できます。

未払いに備えて、相手と仲がこじれていない内に、作成しておくのも1つの手でしょう。

作成方法は下記の記事で詳しく紹介しているので、興味のある人は記事を覗いて作成方法を見てみるようにしてください。

未払いの養育費回収に掛かる弁護士費用の相場

養育費が未払いになっても、当事者同士の話し合いで片が付くなら問題ありません。

しかし、支払いを拒まれて、連絡も取れない状態になれば、最終手段である財産の差し押さえを視野に入れる必要があります。

弁護士の力を借りる必要があるでしょう。

ここで気になるのが弁護士費用です。

弁護士を雇うとなれば、それなりの費用が掛かります。

低所得者が多くを占める母子世帯にとって、弁護士費用を捻出するのは容易なことではないでしょう。

ですが費用を気にして諦める必要はありません。

弁護士費用が安くなることはありませんが、無料相談や分割払いを受け付けている弁護士事務所が増えているからです。

これに関しては下記の記事で詳しく解説しています。

未払いの養育費回収に掛かる弁護士費用の相場がいくらなのか、どこが分割払いに対応しているかなど、弁護士費用に関する情報を徹底紹介しています。

弁護士費用が気になる人は、是非この記事を覗いて必要な情報を入手してください。

相手が住所不定だと未払いの養育費回収は諦めるしかないの?

先にも話しましたが、財産の差し押さえで未払いの養育費を回収する際には、相手の現住所を把握しておく必要があります。

実は、養育費を支払わない人の中には、住所不定となっているケースが少なくありません。

残念ですが、相手の現住所が特定できない場合は、財産の差し押さえで養育費を回収するのは不可能に近いでしょう。

しかし、簡単に諦める必要はありません。

自分で相手の現住所を特定できなくても、その方法はいくつもあるからです。

まずはその方法を試した上で、どうするのかを再考することをおすすめします。

これに関しては下記の記事で詳しく解説しています。

相手の現住所が特定できない場合の回収方法も紹介しているので、相手が住所不定だという人はぜひ目を通して、対処方法を探ってみましょう。

まとめ

今回は未払いの養育費を裁判で回収する方法と、未払いの養育費回収に必要な重要情報を解説しました。

未払いの養育費を回収するには、財産の差し押さえをしなければならないケースが出てきます。

相手が支払いを拒否する場合は、この方法しかないと考えておいた方がいいでしょう。

今回解説した申し立て方法と、未払いの養育費回収のために必要な重要情報を参考にして、未払いの養育費回収に着手してみてください。

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