年収350万円の夫と離婚!請求できる養育費相場はいくら?養育費相場の求め方と不払い対策を解説!!【計算方法】

「年収350万円の夫と離婚を考えている。」

「でも、離婚後の生活は保障してもらえるんだろうか・・・」

この保障とは慰謝料と養育費を指します。

慰謝料相場は200万円から300万円と高額ですが、重要なのは一時の保障にしかならない慰謝料ではなく、子供の生活を長期保障する養育費でしょう。

離婚後の養育費は子育てには欠かせない資金です。

もらえる金額はさぞ気になるところでしょう。

そこで今回は年収350万円の夫と離婚した時、いくら養育費がもらえるのかを、養育費相場の求め方を見ていきながら検証します。

近年、問題視されている養育費の不払い応策もお教えするので、ぜひ最後まで目を通して参考にしてください。

養育費の基本的な計算方法を理解しよう!

下記の表は国税庁が平成30年に発表した「平成29年分・民間給与実態統計調査」の結果報告書から抜粋したデータです。

順位

給与階級

割合

1

300万円超え~400万円以下

17.8

2

400万円超え~500万円以下

17.7

3

500万円超え~600万円以下

13.3

4

200万円超え~300万円以下

11.8

*参照先:給与階級別給与所得者数・構成比より(平成29年度)

上記のように、今回の350万円という年収は、日本人男性の年収構成割合の中で最も多くを占めています

しかも、下記情報にも注目してください。

  • 日本全体の年収中央値は360万円
  • 離婚件数割合が最も多いのが25歳から29歳
  • 25歳から29歳の平均年収が350万円

つまり、今回の年収350万円の夫と別れた時にもらえる養育費が、日本の離婚時にもらえる養育費の中央値とも言えるのです

となれば、一体いくらの養育費がもらえるのか、とても興味が湧いてきますよね。

そこで養育費相場を確認するのに、おすすめしたいのが「養育費算定表」です。

現在、離婚時の養育費を決める際、養育費相場として参考にされているのがこの「養育費算定表」の算定データなのです

養育費算定表は裁判所が養育費を決める際に用いている信頼性と実効性の高いデータで、下記3つの条件が分かれば一目で養育費相場を確認できます

  • 離婚する両者それぞれの年収
  • 子供の人数
  • 子供の年齢

また、目視だけで養育費相場が確認できるのも大きなメリットです

計算しなくていいのは本当に助かりますよね!

何の知識もない素人にとって、これほど心強い味方はないでしょう。

実際に養育費算定表を使って、養育費相場を確認してみよう!

ここからは、養育費算定表を使った、養育費相場の確認方法を分かりやすく解説します。

養育費算定表は下記の裁判所HPで無料公開されています。

養育費算定表

まずは上記サイトにアクセスして下さい。

すると「養育費・婚姻費用算定表」のページが開いたと思います。

それでは、これから解説するステップに従って、一緒に年収350万円の養育費相場がいくらになるかを確認していきましょう。

ステップ1:「平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について」を開く

「養育費・婚姻費用算定表」のページが開いたら、画面トップ下の「▶ 養育費・婚姻費用算定表」をクリックしてください。

すると、「平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について」のページが開きます。

ステップ2:自分の条件に該当するPDFファイルを開く

このページに、下記複数のPDFファイルが並んでいるのが確認できるでしょう。

養育相場の確認で利用するのが、「(表1)から(表9)」までのPDFファイルです。

これらPDFファイルには、下記2つの情報が記載されています。

  • 子供の人数
  • 子供の年齢

これら2つの情報に該当するPDFファイルを「(表1)から(表9)」の中から、選んでください。

そうすれば、知りたい養育費相場を確認するための、養育費算定表が画面に表示されます。

今回は「(表1)養育費・子1人表(子0~14歳)」を使って、14歳未満の子供が1人の時の養育費相場を確認してみましょう。

それでは早速、このPDFファイルを開いてください。

ステップ3:夫婦それぞれの年収から養育費を確認する

PDFファイルを開くと、画面に下記グラフが現れます。

まずは、開いたページに間違いないかを、ページトップにある表題で確認してください。

「(表1)養育費・子1人表(子0~14歳)」であれば問題ありません。

このグラフでまず見て欲しいのは、「義務者の年収/万円」と記載のある縦列と、「権利者の年収/万円」と記載された横列です。

  • 義務者 ⇒ 非親権者(離婚する夫)
  • 権利者 ⇒ 親権者(あなた)

縦列が離婚する夫の年収、横列があなたの年収になります。

この中から夫婦それぞれの年収を探してください。

後は該当する年収それぞれをグラフ上でクロスさせ、その範囲に分布している金額を確認するだけです

  • 自営 ⇒ 自営業者
  • 給与 ⇒ 会社員

「条件さえ分かれば一目で養育費相場が分かる」と言った意味を、理解してもらえたのではないでしょうか。

試しに、下記条件で養育費がいくらになるのかを確認してみましょう。

  • 夫の年収(会社員):350万円
  • 妻の年収:無収入
  • 子供1人(年齢14歳未満)

この場合両者の年収がクロスするのは下記の様に「4~6万円」になります。

このように、この養育費算定表を使えば、時間と労力を掛けることなく養育費相場を確認できます。

今度はあなたがもらえる養育費相場がいくらになるのかを、実際に確認してみるといいでしょう。

年収350万円の夫と離婚した際の養育費を条件別に分けて確認しよう!

養育費算定表で算定された養育費相場は、下記3つの条件の応じて変動します。

  • 離婚する夫婦それぞれの年収
  • 子供の人数
  • 子供の年齢

夫婦それぞれの年収が同じでも、子供の人数と子供の年齢が異なれば、養育費相場が変動するというわけです。

そこで、ここでは子供の人数と年齢が変われば、養育費がどう変動するのかを確認します。

また、夫の年収が350万円の場合、夫婦共働きである可能性は高いでしょう。

そこで、妻が無収入である状態に加え、下記の収入がある場合、養育費相場がどう変動するのかも併せて確認します。

  • 妻の収入が120万円の場合(パート・アルバイトの全国平均年収)
  • 妻の年収が280万円の場合(女性の年収中央値)

妻の年収が養育費にどんな影響を及ぼすのかを、見比べながら見ていくようにしてください。

子供の年齢・人数別に見る養育費

夫の年収が350万円、妻が無収入の場合、子供の人数と年齢が養育費相場に与える影響は下記の通りです。

子供の人数・子供の年齢

養育費相場

子供1人・年齢14歳以下

4万円~6万円

子供1人・年齢15歳以上

4万円~6万円

子供2人・共に年齢14歳以下

4万円~6万円

子供2人・第1子年齢15歳以上/2子年齢14歳以下

6万円~8万円

子供2人・共に年齢15歳以上

6万円~8万円

子供3人・全員年齢14歳以下

6万円~8万円

子供3人・第1子年齢15歳以上/2子、3子年齢14歳以下

8万円~10万円

子供3人・第1子、2子年齢15歳以上/3子年齢14歳以下

8万円~10万円

子供3人・全員年齢15歳以上

8万円~10万円

次は夫の年収が350万円、妻の年収が120万円の場合です。

子供の人数・子供の年齢

養育費相場

子供1人・年齢14歳以下

2万円~4万円

子供1人・年齢15歳以上

2万円~4万円

子供2人・共に年齢14歳以下

4万円~6万円

子供2人・第1子年齢15歳以上/2子年齢14歳以下

4万円~6万円

子供2人・共に年齢15歳以上

4万円~6万円

子供3人・全員年齢14歳以下

4万円~6万円

子供3人・第1子年齢15歳以上/2子、3子年齢14歳以下

6万円~8万円

子供3人・第1子、2子年齢15歳以上/3子年齢14歳以下

6万円~8万円

子供3人・全員年齢15歳以上

6万円~8万円

最後は夫の年収が350万円、妻の年収が280万円の場合です。

子供の人数・子供の年齢

養育費相場

子供1人・年齢14歳以下

2万円~4万円

子供1人・年齢15歳以上

2万円~4万円

子供2人・共に年齢14歳以下

2万円~4万円

子供2人・第1子年齢15歳以上/2子年齢14歳以下

4万円~6万円

子供2人・共に年齢15歳以上

4万円~6万円

子供3人・全員年齢14歳以下

4万円~6万円

子供3人・第1子年齢15歳以上/2子、3子年齢14歳以下

4万円~6万円

子供3人・第1子、2子年齢15歳以上/3子年齢14歳以下

4万円~6万円

子供3人・全員年齢15歳以上

4万円~6万円

養育費算定表の養育費相場に影響を及ぼす条件の中で、最も大きな影響を及ぼすのが年収です

もちろん、子供の人数と年齢の高さも無視できませんが、上記の様にその影響は月額2万円ほどです。

しかし、下記の様に年収が高額になるほど、受取額に大きな差を生んでいます。

年収

養育費/

100万円

1万円~2万円

200万円

2万円~4万円

350万円

4万円~6万円

400万円

6万円~8万円

500万円

8万円~10万円

600万円

8万円~10万円

700万円

10万円~12万円

800万円

12万円~14万円

900万円

12万円~14万円

*妻:無収入、子供1人(14歳未満)の場合

夫の年収が高ければ高いほど、高額な養育費を受け取れる可能性が高くなるというわけです。

また、もう1つ覚えておいて欲しいのが、夫婦間の年収差が大きいほど、もらえる養育費が高くなる傾向が見られる点です。

これは今回確認した養育費相場を比べてもらえば一目瞭然でしょう。

  • 妻:無収入 ⇒ 養育費相場4万円~10万円
  • 妻:年収120万円 ⇒ 養育費相場2万円~8万円
  • 妻:年収280万円 ⇒ 養育費相場2万円~6万円

共働きが多いことが見込まれる、夫の年収350万円での離婚では、妻の収入による影響が出ることが予測されます。

妻が職に就いていることは、離婚後の生活を安定させる上で喜ばしいことですが、その反面、養育費の減額に繋がってしまうというわけです。

離婚の安定した生活を望むのであれば、職に就いて収入を得ていた方が断然良いに決まっています。

ですが、その場合は確実に養育費の減額対象となってしまうので、この点はよく理解しておくようにしましょう。

夫婦それぞれが子供を引き取った場合の養育費

離婚後は母親が子供の親権を得て、一緒に暮らすケースが大半です。

これは子供が複数いる場合でも同じです。

しかし、夫婦それぞれが子供を引き取るケースがないわけではありません。

ですが、このケースの養育費相場は、養育費算定表で確認することはできません。

子供を夫婦それぞれが引き取った場合、養育費は妻が引き取った子供に対してだけ支払われることになります

しかし、養育費算定表にはこの条件を満たすものがありません。

これは養育費算定表には、夫婦どちらか一方が、全ての子供を引き取ることを前提に算定された養育費相場しか記載されていないからです。

そのため、このケースでは標準計算式を用いた複雑な計算方法で、養育費を算出することになります。

その計算方法は下記記事の「再婚した時にもらえる養育費の相場」の章で紹介していますが、個人では計算をミスすることが多いため、あまりおすすめはできません。

特に計算が苦手な人にとっては、苦痛でしかないでしょう。

そこで今回は、誰でも計算ミスなしに簡単に計算できる計算方法を紹介します。

実際に例を挙げ、どう計算するのかを分かりやすく解説するので、計算方法を身に着けるようにしてください。

それでは順を追って、下記条件時の養育費相場を計算していくことにしましょう。

  • 夫の年収:350万円
  • 妻:無収入
  • 子供:2人(共に14歳未満)
  • 夫婦それぞれが子供を1人ずつ監護

ステップ1:子供の生活指数を確認する

一般の大人の生活指数を100とした時、子供の生活指数は年齢に応じて、下記の2つに区分されます。

  • 0歳~14歳未満:55
  • 14歳以上:90

今回は2人の子供が共に14歳未満のため、生活指数は2人とも55を用います。

ステップ2:養育費の支払い対象となる子供の生活指数割合を求める

生活指数割合は養育費を支払う子供の生活指数が、子供全員の生活指数合計値の何割を占めるかを指す数値です。

そこでまず必要になるのは子供の生活指数合計値です。

今回は14歳未満の子供が2人ですから、子供の生活指数合算値は下記の様になります。

55 + 55 = 110

また、養育費を支払うのは子供2人のうち1人ですから、生活指数割合は下記通りです。

55 ÷ 110 = 0.50

⇒生活指数割合50%

今回は2人が同じ年齢区分で生活指数が同じため、生活割合指数も簡単に求められました。

そこで念のため条件を下記のように変更して、生活割合指数がどうなるかを計算してみることにします。

  • 子供:3人(全員が14歳未満)
  • あなたが引き取る人数:2人
  • 夫が引き取る人数:1人

この場合の生活指数合計値は下記の通りです。

55 + 55 + 55 = 165

子供の生活指数割合は下記の通りです。

110 ÷ 165 = 0.666

⇒生活指数割合66.6%

生活割合指数は養育費を支払う子供の生活指数を、子供全員の生活指数合計値で割るだけです。

計算自体は簡単ですが、この計算では、条件を取り違えて計算ミスするケースが多々見られます。

計算時に入力条件さえ間違わなければ、計算自体は単純なものです。あわてず慎重に計算するようにしてください。

ステップ3:養育費算定表から養育費を確認する

次は養育費算定表で、子供全員をあなたが引き取った時の養育費を確認してください。

この場合の養育費は「6万円~8万円」です。

ステップ4:養育費を計算する

ここまでくれば計算は終わったも同然です。

今確認した養育費に、先ほど計算した生活指数割合を掛けてやれば養育費相場が算出できます

「6万円~8万円」× 50% = 「3万円~4万円」

これが2人の14歳の子供を、夫婦がそれぞれ1人づつ引き取った際、あなたが受け取ることのできる養育費相場になります。

ここまでの計算手順からも、さほど面倒な計算でないことはお分かりいただけたでしょう。

夫婦それぞれが子供を引き取る場合には、ぜひこの計算方法を利用することをおすすめします。

離婚後の再婚は受け取っている養育費に影響する!

ここまで何度か話に出ましたが、年収350万円の男性年齢は25歳から30歳未満が大半を占めます

そのため、伴侶である女性も同年代である可能性も高いでしょう。

となれば、離婚後に両者がそれぞれ再婚する可能性は、極めて高いと考えておくべきですよね。

そこで将来の再婚に備えて知っておいてもらいたいのは、もらっている養育費への影響です。

離婚後に養育費を受け取っている場合、再婚により養育費が減額・免除される可能性が出てきます。

これはあなただけでなく、元夫の再婚時も同様です。

よって、お互いの再婚が養育費にどのような影響を及ぼすのかは、前もって把握しておくべきでしょう。

これについては下記の記事で詳しく解説しています。

高い確率で、離婚後の近い将来に直面するであろう問題です。

慌てず落ち着いて問題に対応するためにも、しっかりと目を通して必要な基礎知識を理解しておくことをおすすめします。

養育費不払い時に備えて対処法を学んでおこう!

養育費の不払いは、今や社会的問題とまで言われています。

養育費を受け取っている母子世帯が全体の25%弱しかいなことを考慮すれば、養育費が不払いとなる可能性がいかに高いかはお分かりいただけるでしょう。

しかも、離婚する相手は25歳から30歳未満の男性が大半ですから、独身に戻って以前の浪費生活に陥るとも考えられます。

となれば、養育費に回すお金が足りなくなり、養育費が不払い状態になることは十分に考えられることです。

そこで予備知識として持っておいてもらいたいのが、養育費が不払いになった時の対処法です。

以前は養育費の不払いに泣き寝入りする女性が多かったのですが、2020年4月の改正民事執行法の施行に伴い、未払いの養育費回収がしやすい環境が整えられています

ますは確実に回収できる方法を身に着けて、いざという時の為に備えておくべきでしょう。

養育費が不払いになった時の対処法は、下記の記事で詳しく解説しています。

ぜひ目を通して、必要な予備知識を身に着けるようにしてください。

まとめ

今回は年収350万円の夫と離婚した時、いくらの養育費が請求できるのかを解説しました。

年収350万円の独身者なら、最低でも4万円ほどの貯蓄ができる余裕があると言われています。

無理をすれば、それ以上の貯蓄余裕を得ることも可能です。

となれば、14歳未満の子供2人くらいなら、十分に養育費を支払うことができるでしょう。

だからといって、安心してはいけません。

今回の記事で紹介した情報を参考にして、必要な養育費の請求もさる事ながら、将来に備えた対策も忘れないよう慎重に対応してください。

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