養育費は月にいくらもらえて、いつまで請求できるの?養育費請求に必要な基礎知識を漏らさず紹介!

離婚後は養育費をしっかり請求したい!

夫と別れた生活を考えれば、母親がこう考えるのは当然の話です。

しかも、養育費の支払いは親に課せられた法的義務ですから、子供に安定した生活を送らせるためにも必ず請求しなければなりません。

ですが、養育費の請求は様々な状況を考慮した上で、要求したい条件を洩れなく主張する必要があります。

「えい!やあ!」で決めていいものではありません。

後悔しないように、納得のいく養育費請求にしなければならないのです。

そこで今回は後悔しないように、養育費請求に必要な基礎知識を洩れなく1つずつ紹介していきます。

養育費請求を検討している人は最後までしっかりと目を通して、必要な基礎知識を身に着けてください。

養育費は月にいくらもらえるの?!請求できる適正金額の求め方

養育費請求での一番の関心ごとといえば、間違いなく請求金額でしょう。

いくらもらえるかは離婚後の経済負担を抑える上で、重要なポイントになってきます。

誰もができるだけ多くもらいたいと考えるのではないでしょうか。

しかし、現実はあなたの思うようにはなりません。

支払う相手にも離婚後の生活があります。

あなただけでなく、相手の生活を考慮した金額でなければなりません。

また相手が少しでも支払い額を減らそうと、不当に安い金額を提示する可能性もあるでしょう。

大抵、養育費の金額は、両者の要求が反比例して衝突してしまいます。

よって、請求金額には、双方が納得できる適正金額であることが求められるのです。

そこで重要になるのが、その適正金額です。

何を持って適正であるか、その正当性が証明されたものでなければなりません。

通常、養育費の請求額を決める際、その適正金額として参考にされているのが養育費相場です。

養育費相場を知っておけば、

「相場がこれだけだから、この金額は請求したい。」

「相場がこれだけだから、あなたの提示金額は不当だ。」

といった具合に養育費の請求金額について、その正当性を主張できるようになります。

養育費相場を調べるなら養育費算定表がおすすめ!

養育費相場は裁判所が公開している「養育費算定表」を使えば、誰でも簡単に確認可能です。

養育費算定表は裁判所が養育費を決定する際に参考にしているデータで、最も信頼性と実効性が高いデータとして認知されています

養育費相場を確認するなら、この養育費算定表が最もおすすめでしょう。

また、養育費算定表ならば下記3つの条件さえ分かれば、計算いらずで目視で簡単に確認できます。

  • 夫婦それぞれの年収
  • 子供の人数
  • 子供の年齢

この養育費算定表を使った養育費相場の確認方法は、下記記事の「実践編!実際に年収600万円で子供2人の養育費を算定表で確認してみよう!!」で分かりやすく紹介しています。

確認方法をマスターして、あなたが請求できる養育費相場を確認してみてください。

養育費の基本的な算出方法

養育費相場を知りたいなら養育費算定表がおすすめです。

しかし、下記に該当する人は、養育費算定表を使った相場確認ができません。

  • 子供が4人以上いる
  • 離婚後、夫婦それぞれが子供を引き取っている

この場合は養育費算定表のデータ算出にも用いられている標準計算方式を使って、自ら計算するしかないのです。

養育費算定表を使った確認方法よりも少々面倒ですが、観念して計算してみましょう。

この計算方法については、下記の記事で分かりやすく順追って紹介しています。

計算方法をマスターして、あなたが請求できる養育費相場を確認してみましょう。

年収と子供の人数・年齢に応じて請求できる養育費が変わる!

養育費算定表の相場データは、下記3つを基に算出されています。

  • 夫婦それぞれの年収
  • 子供の人数
  • 子供の年齢

養育費算定表の確認でこれら3つの情報が必要なのも、これら情報を元に相場金額を算出しているからです。

養育費相場は請求する人によって違ってきます。

これはこれら3つの条件が影響してくるからです。

基本的には下記の状態であるほど、請求できる養育費は高くなります。

  • 支払い義務者となる元夫の年収が高い
  • 子供の人数が多い
  • 子供の年齢が高い

そして、この中で最も請求金額に影響を与えるのが元夫の年収です。

もちろん残り2つの条件が与える影響も無視できませんが、年収の比ではありません。

元夫の年収が高ければ高いほど、請求できる養育費は高額になると覚えておくといいでしょう。

下記の記事では子供の年齢を考慮した上で、元夫の年収別、そして子供の人数別に分けて、いくらの養育費が請求できるのかをシミュレーションしています。

この記事を見てもらえば、養育費算定表や標準計算方式に頼らなくても、一目で請求できる養育費が確認できます。

一番楽して請求できる養育費を知りたいという人は、覗いてみるといいでしょう。

子供が障害児の場合は養育費が割高になる可能性が大!

離婚後あなたが障害を抱える子供の親権者となる時は、大きな負担が掛かることは覚悟しておく必要があるでしょう。

その1つが経済的負担です。

障害児がいることでフルタイムの勤務は厳しくなり、満足な収入が得られない可能性も高くなります。

しかも低収入であるにもかかわらず、子供には様々なお金が必要です。

行政が実施している各種制度で補助を受けたとしても、それで十分だという世帯はほとんどありません。

ですが子供に障害がある場合、通常の養育費相場の金額に加えて、別途加算が認められる可能性が高くなります。

養育費請求時には、別途加算を要求することをおすすめします。

加算が認められる費用は下記の2つです。

  • 医療費
  • 教育費

通常の子供よりも負担がかかる費用に関しては、請求すれば認められる可能性は十分あります。

事実、下記のような調停結果も多数あるので、相手が話し合いに応じない場合は調停を申し立ててみましょう。

子供に障害があったことで、その医療介護費を夫婦の基礎収入割合で按分し、1万円を養育費に加算することを調停委員から提示され調停がまとまった。
(平成20年8月:東京家庭裁判所・養育費請求調停)

ボーナス月の養育費増額は認められるのか

ボーナス月には、養育費の増額を要求したい!

こう考える女性は少なくないでしょう。

しかし、ボーナス月は収入が多くなるから、その分、養育費に反映して欲しいという理由では、ボーナス月の増額は認めらません。

誤解している人が多いのですが、養育費はボーナスを含んだ年収を元に算出されています。

そのため、ボーナス月は収入が増えるから、その月の養育費を増額して欲しいという主張は通らないのです。

もちろん相手が話し合いで相手が要求を認めさえすれば、ボーナス月に養育費を増額することはできます。

しかし、調停や審判までもつれ込むとなれば、認められる可能性は低いでしょう。

ですが、下記のようなケースであれば、認められる可能性は十分にあります。

「元夫が支払い等で月々の生活が苦しいことを理由に、月々の支払い額を相場より減額して欲しいと要求。それに対して要求を認める代わりに、減額分を年2回のボーナスで支払うことを条件として元妻が要求。」

通常相場なら月額5万円だが、4万円に減額する代わりに、1年分の減額分となる12万円をボーナス月に6万円づつ通常養育費に加算して支払うといった具合です。

また、突発的な事情により、費用が通常よりも多く掛かるようになったというケースでも、認められる可能性は高くなります。

この場合は裁判所が妥当だと判断できるだけの理由が必要になりますが、請求してみるだけの価値はあるでしょう。

ボーナス月の養育費増額については、下記の記事でさらに詳しく解説しています。

ボーナス月の養育費増額を考えている人は、ぜひ目を通して請求時の注意点を確認してください。

養育費は全額一括請求できるのか

養育費を全額請求したいと考える人もいるでしょう。

しかし、養育費は基本的に月額払いが原則です。

そのため、裁判所に裁決を仰いだ場合、認められる可能性は決して高くありません。

認められないと言い切っても、過言ではないでしょう。

ですが、相手が要求に応じるのであれば、養育費を一括で受け取ることはできます。

要は相手次第というわけです。

養育費を一括で受け取っておけば、養育費の不払いに気を揉むこともありません。

相手が資産家であるなど、支払える財産があるならば要求してみるのもいいでしょう。

しかし、養育費を一括請求する際は、大きなデメリットがあることを理解しておいてください。

それは贈与税の存在です。

無策で養育費を一括で受け取ってしまうと、高額な贈与税の支払いが発生し、受け取る養育費を大幅に減らすことになるでしょう。

養育費を一括で受け取ると贈与税の支払い対象になる!

養育費を一括で受け取ると、贈与税の支払い対象になる可能性が出てきます。

しかも、ビックリするのは、その税率です。

受け取る金額にもよりますが、税率は最大で55%にも上ります。

月額5万円の養育費を20年間分、一括請求するとその金額は1,200万円もの大金です。

人によっては2,000万円、3,000万円を超えることもあるでしょう。

そのため、高額な納税額が発生し、受け取る総額が大幅に減少してしまう可能性があります。

養育費の一括請求を検討するならば、この贈与税の存在は無視することはできません。

まず、あなたが受け取る養育費の総額がいくらで、どれだけの贈与税を支払わなければならないのかを確認してください。

そして、贈与税の支払いを回避したいなら、正しい対処方法で対応しなければなりません。

養育費の一括請求に関しては、下記の記事で徹底解説しています。

贈与税の納付義務を回避する方法も紹介しているので、養育費の一括請求を検討している人はしっかりと目を通して対処方法を会得してください。

養育費を受け取ることができる期間

養育費が受け取れるのは子供が20歳になるまでというのが一般的な認識です。

これは20歳が成年年齢であることに起因しています。

しかし、原則養育費の取り決めは、当事者同士の話し合いで決めることです。

そのため、相手が同意しさえすれば、支払い期間は任意で取り決めることができます。

あなたが子供の大学進学を見据えて、期間延長を望むのであれば、まずは相手に要求してみるといいでしょう。

しかし、問題なのは相手が同意しなかった場合です。

この時は裁判所に調停を申し立てることになりますが、裁判所がどのような裁決を下すかは分かりません。

養育費の支払い期間は法律でいつまでと、明確に定められていないからです。

そのため裁判所に裁決を委ねた場合、その結果は子供の両親の条件次第となってくるでしょう。

この支払い期間の変更可否については、下記の記事で詳しく解説しています。

支払い期間の延長を希望している人は、ぜひ目を通してあなたの要求が通るかどうかを検証してください。

再婚が及ぼす養育費への影響

養育費を受け取る上で理解しておいて欲しいのが、再婚が及ぼす養育費への影響です。

離婚後はあなたにしろ、元夫にしろ、再婚する可能性は否めません。

子供にとっても再婚は生活環境を整える上でも好ましいことです。

しかし、再婚は養育費の減額理由になります。

これは離婚したどちらが再婚しても同じです。

あなたが再婚しなくても、元夫が再婚すれば養育費が減額される可能性が出てきます。

相手から減額請求されれば、要求を呑まざるを得ないでしょう。

しかもあなたが結婚した相手の年収や子供との養子縁組の有無によっては、支払い免除が認められる可能性も出てくるのです。

そのため、お互いの再婚が養育費にどう影響するのかは、事前に基礎知識として頭に入れておくべきでしょう。

この問題については、下記の記事で詳しく解説しています。

お互いの再婚で養育費が減額・免除される可能性を、ケーススタディ別に検証しているので、しっかりと目を通すようにしてください。

衝撃の事実!日本における養育費の受給率はたったの2割強!!

養育費を請求する上で知っておいてもらいたいことがあります。

それは養育費の受給率です。

日本における母子世帯への養育費の受給率は、何と24.3%と低く、4世帯のうち1世帯しか養育費を受け取っていません。

これから養育費を請求しようというあなたにとって、これは衝撃の事実でしょう。

日本における受給率の低さは先進国の中でも飛び抜けており、今では社会的問題として認知されつつあります。

なぜこのような事態になっているのか、その理由は養育費を請求するあなたは、しっかり把握しておくべきです。

この問題に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。

ぜひ目を通して、現状をよく理解するようにしてください。

ぜひ知っておいてもらいたい不払いを防止する方法

紹介記事に目を通してもらったなら分かっているでしょうが、現状、養育費の不払いに対して国がしてくれることは何もありません。

2020年現在、不払い問題を解消するために法整備を進めているようですが、それがどんなものなのか、いつ施行されるのかのかは未定です。

そのため、今のところ養育費の不払いは、個人自らが解決しなければなりません。

残念ではありますが、この点は理解しておいてください。

そこで最後に少しでも養育費の不払いをなくすために、あなたが取れる防止方法を紹介しておきます。

養育費は不払いになった時の対処方法も重要ですが、不払いとならないように対策を講じておくことも重要です。

不払いにならなければ、その後の対応に追われることもないというわけですね。

その対処方法は下記の通りです。

  • 協議書を執行認諾文言付き公正証書で作成しておく
  • 元夫の親を養育費支払いの連帯保証人にしておく
  • 面会交流を認める
  • 将来分の養育費を差し押さえる

それではこれら対処方法を、順追って見ていくことにしましょう。

協議書を執行認諾文言付き公正証書で作成しておく

養育費の取り決めは、必ず執行認諾文言付き公正証書で作成するようにしてください。

執行認諾文言付き公正証書は養育費が不払いになった時、強制執行による差し押さえができる権利を証明する公文書です。

つまり、執行認諾文言付き公正証書を作成しておけば、「支払わないなら、あなたの財産を差し押さえますよ!」という脅しになるのです。

一般的に差し押さえる財産は元夫の給与になります。

そのため、差し押さえとなれば養育費を支払っていないことが勤務先にバレる上、勤務先の業務にも多大な迷惑をかけることは必至です。

となれば元夫の社内評価がどうなるかは、簡単に想像がつきますよね。

それを避けるために、元夫はちゃんと養育費を支払おうという気持ちになるというわけです。

執行認諾文言付き公正証書は直ぐに強制執行による差し押さえが申し立てられるだけでなく、不払いとなる抑止力の効果も発揮する一挙両得な方法というわけですね。

元夫の親を養育費支払いの連帯保証人にしておく

執行認諾文言付き公正証書の作成と共に是非おすすめしたいのが、元夫の親を養育費支払いの連帯保証人にするという方法です。

元夫の親を養育費支払いの連帯保証人にしておけば、不払いの養育費を元夫の親に請求することができます。

また、元夫も自分の親に迷惑をかけることになるので、不払いの抑止力にもなるというわけです。

不払いの防止策と不払い時の対応策が一度に取れる方法になります。

これは元夫の親が同意しなければならないため、高度な交渉力が必要です。

できるなら弁護士に依頼して交渉を進めてもらった方が成功率は高くなるでしょう。

しかし、可能ならば、これほどおすすめな対処方法はありません。

離婚時には検討してみるようにしてください。

面会交流を認める

離婚後、子供を元夫に会わせたくないとして、面会交流を拒否する母親は少なくありません。

おそらく元夫と関係を持ちたくないという気持ちが先行してのことでしょう。

ですが、面会交流を認めることは、養育費の不払いを回避する効果的な方法の1つなのです。

現状、養育費を支払わなくても、それを戒める罰則は存在しません。

法的に支払い義務を課されてはいるものの、法的に罰する規定は何もないというわけです。

つまり、養育費を継続して支払ってもらうには、元夫が「子供に対して責任をまっとうしなければならない!」というモチベーションを維持させることが重要になります。

いくら自分の子供といっても、離婚後離れて暮らし、何の接触も持たなければ、子供に対する愛情は薄れてしまうでしょう。

そうなればモチベーションも下がってしまい、養育費が不払いになる可能性が高くなります。

養育費の不払いを防ぐためには、まず元夫にいつまでも「子供のために頑張らなくては!」という気持ちを維持させる必要があるのです。

となれば面会交流が養育費の不払いを回避する効果的な方法であることは分かってもらえるでしょう。

将来分の養育費を差し押さえる

これは養育費の不払いを元夫の給与差し押さえで回収した時の対処方法です。

給与差し押さえは不払い分だけでなく、支払い期間が終了するまでの将来分も差し押さえることができます。

そのため、この申し立てをしておけば、毎月元夫の給与から、確実に養育費を回収できるようになるというわけです。

養育費の不払いが起こった時にのみ取れれる対処方法ではありますが、一番確実に養育費の不払いを防止できる方法と言えるでしょう。

残念ながら元夫が転職した場合は、この申し立ては無効となり、次の職場の給料は差し押さえることができません。

しかし、確実に養育費を受け取れる方法ですから、給与差し押さえを申し立てる際は、忘れずに将来分の養育費も差し押さえるようにしてください。

詳しい情報が知りたい人は、下記の裁判所HPを覗いてみましょう。

将来発生する養育費の差押えについて

まとめ

今回は養育費請求に必要な基礎知識を解説しました。

最後まで目を通してもらえたならば、どのように養育費を取り決めればいいのか理解してもらえたかと思います。

養育費の取り決めをしていないシングルマザーは少なくありません。

これが養育費の受給率を下げている要因の1つなのです。

養育費請求をしなければ、もらえるものももらうことができません。

今回の記事を参考にして、適正条件で養育費の取り決めをするようにしてください。

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