今もらっている養育費を値上げしたい!値上げの可否と値上げを要求する方法を分かりやすく紹介!!

「今もらっている養育費だけではやっていけない・・・。」

こう感じているシングルマザーは実に多いことでしょう。

残念ながら、取り決めた養育費の大半は、必要最低限の費用しか考慮されていません。

そのため、養育費だけで子供の養育を十分満足にまかなうことはできないのです。

受け取っている養育費を値上げしてもらいたいと思うのは当然の事でしょう。

結論から言えば、養育費を値上げしてもらうことは可能です。

しかし、あなたの要求が必ずしも通るわけではありません。

養育費の値上げを要求しても、期待通りの結果にならないこともあるでしょう。

そこで今回は養育費の値上げの可否、そして値上げを要求する方法を分かりやすく解説します。

最後まで目を通して、養育費の値上げを要求する際の参考にしてください。

養育費値上げの可否と養育費の値上げが認められる条件

冒頭で言ったように、養育費の値上げは可能です。

しかし、下記どちらで値上げを要求するかによって、結果は大きく変わってきます。

  • 離婚した夫婦同士での話し合い
  • 裁判所への養育費増額請求の調停申立

養育費の値上げを求める際は、まず離婚した夫婦同士で話し合うことになります。

この話し合いで相手が値上げに同意するのであれば、あなたの値上げ請求は問題なく通るでしょう。

問題なのは話し合いで決着がつかず、裁判所へ養育費増額請求の調停申立をした場合です。

当事者同士の話し合いであれば、値上げ請求するための条件がどうのと問題になることはありません。

ですが、裁判所に裁決を委ねた場合、値上げを求める請求事由が適正であることが条件になります。

そのため、請求事由によっては、値上げが認められないケースが出てくるのです。

増額が認められるケースと拒否されるケース

裁判所が養育費の値上げを求める請求事由として、認めている主な条件は下記の通りです。

  1. あなたの収入が離婚時よりも大幅に減少した、または無収入となった
  2. 元夫の収入が離婚時よりも大幅にアップした
  3. 子供の病気やケガによって高額な医療費が必要になった
  4. 高校や大学進学に伴い、必要な学費が大幅に増えた
  5. 子供が進学塾や習い事を始めて高額な費用が掛かるようになった

これら条件に該当すれば、裁判所は適正な請求事由として、養育費の値上げを考えてくれるでしょう。

しかし、これら請求事由があるからといって、必ずしも値上げを認めてくれるわけではありません。

請求事由が1から3であれば、値上げを認める可能性は高いでしょう。

ですが、4と5が請求事由の場合は、認められない可能性が高くなってきます。

「何で?!」と驚いたかもしれませんが、これらケースでは下記条件が加味された上で、結論が下されることになるのです。

  • 元夫の経済状態
  • 元夫の婚姻状態
  • 元夫の学歴

この問題に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。

3と4を請求事由として養育費の値上げを求めるのであれば、必ず知っておかなければならない情報ばかりです。

しっかりと目を通して、必要な情報を入手してください。

基準相場改正前に決めた養育費の値上げを求めることはできるか

一般的に養育費を決定する際に参考とされているのが、裁判所が公表している「養育費算定表」の相場データです。

あなたも養育費算定表の相場データを基に、養育費を決定したのではないでしょうか。

この養育費算定表は2003年に初めて公開され、その後2019年にデータ改訂がされ、その改訂版が現在公表されています。

改訂に踏み切った理由は、相場データが現代に則していないという指摘が多かったからです。

そのため、改訂前と改定後では、年収にもよりますが月額1万円から2万円ほどの差が出ている可能性は高いでしょう。

それでは、この改訂を理由に養育費の値上げを求めることはできるのでしょうか。

残念ながら、裁判所は養育費算定表の改定を、養育費値上げの請求事由として認めていません。

改訂を請求事由として、裁判所に値上げを申し立てても、認められることはないでしょう。

適正な請求事由があれば認められる可能性は高い!

しかし、適正な請求事由さえあれば、養育費の値上げを認めてもらえる可能性は高くなります。

あなたに先ほど挙げた請求事由があれば、ぜひ値上げを求めてみるべきです。

まずはあなたの養育費が、改訂後にどう変わったかを確認してみてください。

その上で値上げがあるのであれば、請求事由を理由に養育費の値上げを求めてみるのです。

必ず値上げが認められるという保証はありませんが、値上げ請求してみるだけの価値はあるでしょう。

改訂前と改定後の養育費算定表の変更点については、下記の記事で詳しく解説しています。

あなたがさらに詳しい情報を知りたいと思うなら、この記事を覗いてみるようにしてください。

養育費の値上げ請求をする方法と流れ

それでは簡単に養育費の値上げ請求をする方法と流れを見ていくことにしましょう。

先に話した通り、養育費の値上げを求める際は、下記いずれかの請求方法を取ることになります。

  • 離婚した夫婦同士での話し合い
  • 裁判所への養育費増額請求の調停申立

それでは、これら2つの請求方法と注意点を簡単に紹介しておきます。

離婚した夫婦同士での話し合う時の流れと注意点

まずは離婚した元夫に、養育費の値上げを求めることから始めましょう。

できれば、この話し合いで相手に合意を得るのが、一番おすすめな方法です。

裁判所に裁決を委ねるよりも、当事者同士で話し合って決めた方が、得られるメリットは大きくなるでしょう。

話し合いで値上げを決めるメリット

裁判所であれば値上げは養育費算定表が基本データとされるため、値上げ幅には上限があります。

しかし、当事者同士の話し合いであれば、自由に値上げを決めることが可能です。

高額値上げとなる可能性もあるでしょう。

また、先に話したように、裁判所に裁決を委ねると、その結果の可否はどうなるか分かりません。

しかも、裁判所に裁決を委ねると多くの時間と労力、そして費用が必要になります。

これらデメリットを避けるためにも、当事者同士で話をまとめるのが一番の良策なのです。

養育費の値上げを相手に求める際は、この点をしっかり念頭において交渉するようにしてください。

話し合いがまとまったら公正証書の作成を忘れずに!

元夫の話し合いがまとまった時は、絶対に取り決め事項を公正証書として作成してください。

また、公正証書の作成時には「執行認諾文言」を付けることを忘れてはなりません。

執行認諾文言付き公正証書は、債権名義の役割を持ちます。

債権名義とは養育費が不払いになった時、裁判所に差し押さえを申し立てる権利があることを証明する公文書のことです。

この債権名義がなければ、差し押さえを申し立てることができません。

差し押さえを申し立てるために、いくつもの手続きが必要になるでしょう。

そのため、直ぐに申し立てするには執行認諾文言付き公正証書の作成は必須になるのです。

公正証書のメリットと作成方法、掛かる費用については、下記記事の「万全を期するならば協議離婚書を公正証書で作成しよう!」で分かりやすく解説しています。

離婚協議書を題材に解説していますが、値上げ協議書の場合も全く同じです。

置き換えて読み進めるようにしてください。

裁判所へ養育費値上げ請求の調停申立をする時の流れと注意点

元夫との話し合いが決裂した場合、取れる方法は裁判所への申し立てのみです。

裁判所に養育費の値上げを求める場合、下記の手続きを経ることになります。

  • 養育費の増額請求調停
  • 養育費の増額請求審判

まずは調停の申し立てをして、そこで話しがまとまれば養育費の値上げが認められるという流れです。

しかし、不成立となれば審判手続きに移行され、審判で裁判官の判断で結果が下されるのを待つことになるでしょう。

養育費の増額請求調停の申立方法と注意点

調停はあなたと元夫の意見を調停委員が聞いて、どうするのが最善な結果となるのかを探る場です。

そのため、裁判所に執行力はありません。

当事者同士が互いに同意せず、話がまとまらなければ、調停不成立となって調停は終了となります。

元夫が調停に現れない場合も同様に調停不成立です。

両者の同意が得られない限り、調停が成立することはありません。

この点は誤解のないように、よく覚えておいてください。

養育費の増額請求調停の申立方法と注意点は、下記の記事で詳しく解説しています。

養育費請求を題材にしていますが、養育費増額請求でも内容は全く同じです。

置き換えて読み進めていくようにしてください。

養育費の増額請求審判の申立方法と注意点

養育費の増額請求調停が不成立になれば、自動的に審判への手続きに移行され、審判が開かれることになります。

調停不成立になった時は、裁判所の指示に従えばいいでしょう。

しかし、審判は調停とは違い、裁判所の執行力によって結果が決定されます。

裁判官が自身の判断に基づき、結果を下すため、必ずこの審判であなたの請求可否が決定されることになるのです。

元夫が審判に現れなくても、決定に影響はありません。

調停が不成立になっても、審判を経れば必ず結果は確定します。

ですが審判で注意して欲しいのは、裁判官は調停委員の考えに準じる傾向が強い点です。

そのため、審判でいい結果を得たいのであれば、あなたは調停を優位に進めておく必要があるでしょう。

調停時に調停員が元夫よりであれば、審判で養育費の値上げが認められる可能性は低くなってしまいます。

これを踏まえて、調停を有利に進めることを意識するようにしてください。

調停を有利に進めるポイントについては、下記記事の「養育費請求調停を有利にするポイント」で、分かりやすく解説しています。

養育費請求を題材にしていますが、これも先ほどと同じく、養育費増額請求時もこれらポイントは共通しています。

しっかりと目を通して、これらポイントを踏まえた上で、養育費の増額請求調停に臨むようにしてください。

養育費の値上げを毎年見直すことはできるのか

一般的に、歳を追うごとに元夫の給料は増額すると考えられています。

それを理由に、毎年、値上げの見直しができないかと考える人もいるでしょう。

養育費を値上げ請求する時の請求事由には、下記の様に元夫の収入増が含まれています。

  • 元夫の収入が離婚時よりも大幅にアップした

そのため、「養育費の値上げを毎年見直すことはできるのか?」と問われれば、その可能性はあるという返答になるでしょう。

値上げできる条件は大幅な増収!

しかし、これはどれくらいの増収があったかが、請求可否のポイントになります。

元夫が毎年の見直しに応じて、増収額に対する養育費の値上げに同意するなら、何の問題もありません。

ですが、裁判所に裁決を委ねた場合は、どれくらいの増収があったかが請求可否を分ける決定ポイントになってくるのです。

裁判所は必ず、養育費算定表を基に、請求可否を判断します。

下記の養育費算定表を見てください。

離婚時の夫婦それぞれの年収が下記の通りだったとしましょう。

  • 元夫:200万円
  • あなた:50万円

この場合、あなたが請求できる養育費は「2万円~4万円」になります。

それでは、あなたの年収はそのままで、元夫の年収が350万円に増額したとしましょう。

この場合の養育費相場は、離婚時と変わらない「2万円~4万円」のままです。

夫の年収が150万円も増額しているのに、養育費算定表上では、あなたが請求できる養育費にまったく変わりはありません。

つまり、このケースであれば、あなたの値上げ請求を裁判所が認めることはないというわけです。

毎年養育費の見直しをすることはできます。

しかし、裁判所に値上げを認めてもらうためには、かなり大幅な増額がなければ可能性は低いでしょう。

この点はしっかりと理解しておくようにしてください。

養育費の値上げ請求の判例を見てみよう!

それでは最後に養育費の値上げ請求に対して、裁判所がどのような判決を下しているのかを判例から確認してみましょう。

今回は最も高額となり、今後さらに請求者が増える可能性が高い、大学進学時の費用請求を抜粋して紹介します。

大学進学率が50%を超えた今、大学進学費用はシングルマザーにとって切実な問題です。

判例結果がどうなっているのかを、しっかり確認するようにしてください。

この判例については、下記記事の「大学への進学費用請求の判例を紹介!」で、紹介しています。

まずは目を通して、請求可否がどうなのかを確認してみましょう。

まとめ

今回は養育費の値上げの可否、そして値上げを要求する方法を分かりやすく解説しました。

養育費の値上げは可能です。

しかし、当事者同士が話し合って決めるか、裁判所に裁決を委ねるかで、請求可否は大きく変わってきます。

できれば、当事者同士の話し合いで決着をつけるのが好ましいでしょう。

ですが、相手が同意するとは限りません。

その時は今回の記事で紹介した注意点を参考にして、あなたの値上げ請求が認められる方法を探ってみるようにしてください。

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