養育費とは何?養育費にまつわる基本情報を1記事でサクッとまるごと紹介!

離婚時に必ず話し合わなければならないのが養育費の取り決めです。

取り決めない夫婦も多いようですが、養育費支払いはシングルマザーとなった時の懐事情に大きく影響してきます。

後悔しないためにも、離婚時には養育費の取り決めはするべきでしょう。

そして、その交渉を優位に進めるために必要なのが、養育費に対する造詣です。

どれだけ養育費について詳しく知っているかで、養育費の交渉結果にも影響が出てくるでしょう。

そこで今回は養育費の基礎知識について、徹底解説していきます。

しっかりと目を通して、養育費のプロになってください。

養育費とは何かをしっかり理解しよう!

「養育費とは何?」

こう聞かれて話に詰まる人はいないでしょう。

それほど養育費は誰もが知っている周知の事柄です。

ですが、あなたが知っていると思っていても、それは表面上のことに過ぎません。

そこで、あなたに自信を持って「養育費はこうだ!」と答えられるようになってもらうため、まずは養育費の基礎知識について解説します。

養育費の意味

法務省のHPでは、養育費について下記の通り言及しています。

「養育費とは、子どもの監護や教育のために必要な費用のことをいいます。一般的には、子どもが経済的・社会的に自立するまでに要する費用を意味し、衣食住に必要な経費、教育費、医療費などがこれに当たります。子どもを監護している親は、他方の親から養育費を受け取ることができます。なお、離婚によって親権者でなくなった親であっても、子どもの親であることに変わりはありませんので、親として養育費の支払義務を負います。 」
参照先:法務省HP

かみ砕いて言えば下記の通りです。

  • 子供が経済的・社会的に自立できる大人となるまでの養育に必要な費用
  • 離婚によって子供を引き取った親が、離れて暮らす親から受け取れる子供の養育に必要な費用

そして重要なのは、下記の支払い義務に関する言及です。

「離婚して離れて暮らすことになっても親であることに変わりないため、親権者でなくても養育費の支払い義務はなくならない。」

誤解しないで!養育費は離婚した両親が負担している費用

養育費は離れて暮らす親のみが負担するものと思っている人も多いでしょう。

しかし、この考えは間違いです。

婚姻時の婚姻費用を思い浮かべてください。

婚姻費用とは、夫婦と未成熟子(子供)が通常の社会生活を維持するために必要な費用を指します。

婚姻中の婚姻費用は、夫婦の年収に応じて負担していますよね。

夫の月給が30万円、妻のパート代が10万円ならば、計40万円から婚姻費用が捻出されることになります。

この場合の負担割合は夫が75%、妻が25%です。

離婚しても子供を養育するために、これと同等の負担割合で、両親がその費用を負担しているのが養育費になります。

この婚姻費用の負担割合からすれば、元夫から支払われる養育費が月額75,000ならば、元妻は25,000円の養育費を負担しているというわけです。

養育費は離れて暮らす親が他方の親に一方的に支払うだけですから、誤解している人も少なくありません。

養育費とは両親が分担して請け負うものです。

この点は誤解しないように、よく理解しておきましょう。

養育費の内訳

養育費の取り決めに臨む際、必ず理解しておいてもらいたいのが養育費の内訳です。

通常、養育費の金額は、養育費相場を基に決定されます。

後で詳しく解説しますが、養育費相場は下記3つの条件を基に算出されているため、請求できる金額は個々に上限が定められているのです。

  • 夫婦それぞれの年収
  • 子供の人数
  • 子供の年齢

そのため、請求金額ばかりに目が行って、内訳をまったく気にせず取り決める人は少なくありません。

これくらいの費用は当然含まれているだろうと、勝手に思い込んでいる人も多いでしょう。

しかし、養育費相場の算出時には、必要最低限の費用しか考慮されていません。

あなたが含まれていて当然と考える費用は、含まれていないことの方が多いのです。

そのため、「受け取っている養育費だけでは全然足りない・・・。」

離婚後、おそらく多くのシングルマザーが、こう感じることになります。

そうならないためにも、養育費の取り決めには養育費の内訳を理解した上で臨み、含まれていない費用をどうするかを話し合わなければなりません。

養育費の内訳と足りない費用の増額請求については、下記の記事で詳しく解説しています。

養育費の増額請求は、離婚した後で誰もが考えることです。

絶対に必要になる情報ですから、しっかりと目を通すようにしてください。

養育費の支払い義務が課せられている法律的根拠

以前の民法では離婚時に協議して定める事項については、下記の様に養育費について何も触れられてはいませんでした。

「父母が協議上の離婚をするときは、子の 監護をすべき者その他監護について必要な事項は、その協議で定める。」
(改正前:民法766条第1項)

しかし、2011年の民法改正に伴い、現在は協議する事項に養育費の取り決めが、下記の通り具体的に規定されました。

「子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその 他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項。」
(改正後:民法766条第1項)

これによって現在は養育費支払い規定が、法的に明文化されています。

ですが、改正以前は養育費の支払いについて、明文化した法律は見当たりませんでした。

ではなぜ、以前から養育費の支払いは、法的義務と言われていたのでしょう。

法的に支払い義務があると解釈されているのは、親が子供に対して負っている扶養義務が法的根拠となっているからなのです。

親が子供に対して負っている扶養義務

民法第877条では、下記の通り親が子供に対して扶養義務を負っていると定めています。

「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。」

扶養義務とは直系血族および兄弟姉妹といった近親者が、経済的・社会的に自立できない下記のような近親者を支援しなければならない義務を指します。

  • 未成熟子
  • 高齢者
  • 障害者
  • 傷害者
  • 病人

未成熟子が子供です。

この人たちは扶養義務を負っている近親者に対して、経済的援助を求めることができます。

そして、ここでよく覚えておいて欲しいのは、離婚して離れて暮らすことになったとしても、法的な親子関係が失われるわけではない点です

そのため、離婚後も親と子供は直系血族に変わりないため、子供は扶養義務者となる親に対して、経済的支援を求めることが可能になります。

これが親が子供に対して、養育費の支払い義務を負っている法的根拠になるというわけです。

子供に対する扶養義務は強い強制力がある!

また、もう1つ知っておいて欲しいのは、親が子供に対して負っている扶養義務の強制力の強さです。

扶養義務には下記の2つがあります。

  • 生活保持義務:扶養権利者に対して、自分と同水準の生活を維持する義務
  • 生活扶助義務:扶養権利者に対して、自身の生活に余力がある時にその余力で扶養する義務

このうち親が子供に対して負っている扶養義務となるのが生活保持義務です。

そのため、親が下記のような状況にあったとしても、子供を扶養しなければならない強い強制力を伴います。

  • 生活保護受給者
  • 自己破産者
  • 無職

どのような状況にあっても、子供に対する扶養義務がなくなることはないのです。

これは忘れず覚えておくようにしてください。

養育費とはいつまでもらえるものなの

原則、養育費の支払い期間は、子供が成人年齢となる20歳までです。

これはあなたも知っていることでしょう。

しかし、これは法律で20歳までと明確に規定されているわけではありません。

親が子供に対して負っている扶養義務期間は先に話した通り、子供が未成熟子である間です。

未成熟子とは経済的・社会的に自立できていない子供を指すため、必ずしも支払い期間が20歳までとなるわけではありません。

養育費の支払い期間は変更することもできるのです。

養育費の支払い期間は変更できるが・・・

下記2つの状況を想像してみてください。

  1. 20歳を過ぎているが大学に通っている
  2. 20歳未満だが就職して収入を得ている

①の場合は20歳を過ぎてはいますが、経済的・社会的に自立できていない未成熟子です。

しかし、②の場合は成年年齢に達していませんが、経済的・社会的に自立しているので未成熟子ではありません。

このように、未成熟子であるかどうかで、年齢に関係なく養育費の支払い期間を延長・短縮することも可能なのです。

あなたが養育費の支払い期間の変更を望み、相手が合意するならば、支払い期間を変更することはできます。

子供の大学進学を望むのであれば、支払い期間の延長も不可能ではないということです。

ですが、相手が支払い期間の延長に合意しない時は、少々話が面倒になってきます。

相手が合意しない場合、裁判所に支払い期間の延長を求めて調停申立することになりますが、裁判所がどう判断するかは分かりません。

請求が認められない可能性もあるのです。

これはよく理解しておく必要があるでしょう。

この養育費の支払い延長の可否については、下記の記事で詳しく解説しています。

あなたが支払い期間の延長を希望するなら、必ずこの記事に目を通して、その可能性の可否を検証してみましょう。

【養育費算定表の見方】養育費相場の確認方法を学ぼう!

養育費の取り決めで一番の関心ごとと言えば、請求金額に尽きるでしょう。

できるだけ多くもらいたいと願う気持ちは分かりますが、請求できる養育費には上限があります。

もちろん、相手がいくらでも構わないと言うなら、上限を気にすることなく請求可能です。

しかし、そんなうまい話は滅多にありません。

一般的には養育費相場を基準にして、支払い額が決められることになります。

よって、交渉時にはあなたが請求できる養育費相場を、しっかりと把握しておく必要があるのです。

養育費算定表の見方を知って養育費相場を確認しよう!

養育費相場を確認するのにおすすめなのが「養育費算定表」です。

養育費算定表は裁判所が公開している相場データで、裁判所が養育費を決定する際にも参考データとして利用されています。

現状では、実効性・信頼性において最も優れたデータと言えるでしょう。

養育費算定表は下記3つの情報さえ分かれば、誰でも簡単に養育費相場を確認できます。

  • 夫婦それぞれの年収
  • 子供の人数
  • 子供の年齢

計算いらずで目視確認できるところも、高く評価されている点です。

この養育費算定表の詳しい概要と見方は、下記の記事で紹介しています。

是非この記事を覗いて、あなたが請求できる養育費相場を確認してみましょう。

請求できる養育費は3つの条件次第!

養育費算定表の相場データは、下記の3つの条件を基に算定されています。

  • 夫婦それぞれの年収
  • 子供の人数
  • 子供の年齢

もしあなたが人と比べて請求できる養育費に違いがあるのなら、これら条件の違いが影響しているからです。

特に元夫の年収は重要になります。

この3つの条件の中で、最も養育費に影響を及ぼすからです。

下記記事では年収・子供の人数・年齢別に、様々な条件で養育費相場をシミュレーションしています。

これら3つの条件が養育費相場に、どう影響しているのかを確認してみましょう。

【養育費とは】進学塾代などの教育費を請求できる可能性

近年は大学進学率が50%を超え、大学に通うのが一般的になったとも言われています。

そのため、大学進学を見据えて、子供に十分な教育をさせたいと願うシングルマザー多いことでしょう。

ですが、先の養育費の内訳で紹介した記事にもあった通り、下記費用は養育費には含まれていません。

  • 進学塾に通う費用
  • 家庭教師を雇う費用
  • 習い事に掛かる費用
  • 大学進学に必要な学費

相手にこれら教育費を求めるのであれば、養育費の増額請求をするしかないでしょう。

これら養育費の請求可否については、下記の記事で詳しく解説しています。

裁判所判断による請求可否はケースバイケースです。

あなたに請求できる可能性があるかを、この記事で確認してみましょう。

【養育費とは】再婚は養育費の減額・免除の対象になる可能性アリ!

養育費を受け取る上で絶対に理解しておいて欲しいのは、再婚が養育費に及ぼす影響です。

再婚は養育費の減額請求事由になります。

そのため、再婚によって受け取っている養育費が減額される可能性は高いでしょう。

これはどちらが再婚しても同じです

しかも、あなたが再婚した場合は、免除となる可能性もあるので注意しなければなりません。

再婚後の養育費減額・免除は婚姻の条件次第!

裁判所が再婚を、養育費の減額請求事由として認めているのですから、減額される可能性は否めません。

しかし、減額幅や免除となる可能性は、再婚後の婚姻条件によって異なります。

大幅減額されるケースもありますし、従来と同じ額を受け取れるケースもあるでしょう。

再婚は離婚した夫婦それぞれにあり得る話です。

となれば、再婚後の婚姻条件が養育費の減額にどう影響してくるのかは、よく理解しておくべきですよね。

再婚が養育費に及ぼす影響については、下記の記事でケーススタディ別に詳しく解説しています。

しっかりと目を通して、養育費が減額・免除となる可能性を理解してください。

【養育費とは】実データから実際の養育費の支払い率を確認しよう!

日本の養育費支払い率が低いことは周知の事実です。

離婚後に継続して養育費を受け取っている母子家庭は、たったの約25%にしか過ぎません。

残念ではありますが、これが日本における養育費支払いの実状です。

それではなぜ、日本の養育費支払い率はこんなにも低いのでしょう。

これはこれから養育費請求を使用というあなたには、是非とも知っておいてもらいたい問題です。

この問題については、下記の記事で徹底解説しています。

あなたが養育費の不払状況に追い込まれないとは限りません。

この記事に目を通して、日本の養育費支払いの現状を理解するようにしてください。

【養育費とは】注意してください!養育費にも時効があります!!

養育費が不払いになった時、注意して欲しいのが時効です。

養育費にも時効が存在します。

原則、時効期間は5年で、裁判所で養育費の取り決めをした場合のみ10年です。

この時効期間を過ぎると法的に支払い義務がなくなり、その不払い分は請求することができなくなります。

ちゃんと理解しておけば時効は回避できる

しかし、時効についてちゃんと理解さえすれば、それほど気にする問題ではありません。

時効は回避することができますし、時効を迎えた養育費を回収することも可能です。

確実に不払い分を回収する為にも、時効に関する知識は身に着けておくべきでしょう。

養育費の時効問題に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。

この記事を読めば、時効に対する不安はなくなります。

しっかりと目を通して、時効に関する情報を入手するようにしてください。

まとめ

今回は養育費の基礎知識について徹底解説しました。

最後まで目を通してもらえたなら、養育費について十分理解してもらえたでしょう。

養育費取り決めの交渉時には、これら知識が必ず役に立ちます。

今回の記事情報を役立てて、養育費交渉を優位に進めてください。

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