「分かれた元夫が約束した養育費を支払ってくれない。」
「相手の財産を差し押さえて、養育費を回収したい。」
こんな時、最終的に選択する回収方法と言えば、裁判所の強制執行による差し押さえでしょう。
しかし、差し押さえという言葉は聞いたことがあるものの、よく理解はできていないという人は少なくありません。
事実、差し押さえしたいけど、どうすればいいか分からないという人は、多いのではないでしょうか。
そこで今回はこの差し押さえについて徹底解説していきます。
差し押さえ時に押さえておいてもらいたい重要事項を、ポイント別に分かりやくす解説していきます。
しっかり全てに目を通してもらえば、あなたも差し押さえの専門家の仲間入りだって叶うはずです。
これはという事項は逃さず目を通して、安心して差し押さえ申し立てができるようにしてください。
民事執行法の改正で養育費の差し押さえはグンと簡単になった!
差し押さえは裁判所への申し立て後、裁判所命令によって強制執行される制度です。
そのため、差し押さえするには、裁判所への申し立てが必要になります。
ここでまず誤解がないように理解しておいて欲しいのは、差し押さえの申し立てには、民事執行法で定められた申立要件を満たす必要があることです。
差し押さえは未払いの養育費を回収するために最も有効な回収方法ですが、その権利は全ての人に与えられたものではありません。
申立要件を満たした人にだけ与えられた権利なのです。
そのため差し押さえしたいのに、差し押さえできないという人も少なくありませんでした。
そこで、より多くの人が差し押さえにより養育費を手にできるようにと、2020年4月に改正民事執行法が施行されたのです。
施行後は申立要件を満たしやすくなり、泣き寝入りするしかなかった多くの人が救われることになりました。
中には各種メディアの報道や、ママ等からの話で、完全に回収を諦めてしまった人もいるでしょう。
しかし、改正民事執行法の施行により、未払いの養育費回収の可能性がグンと上がったことは疑いようのない事実です。
これは決して誇張した過大評価ではありません。
その改正民事執行法ではどのような法改正が行われたのか、どのような仕組みによって申立要件をクリアしやすくなったのかについては、下記の記事で詳しく解説しています。
申立要件を満たしていなければ、差し押さえの申し立てはできません。
差し押さえするなら、まずはこの申立要件を満たしているかの確認が必要です。
あなたが申立要件を満たしているのか、満たしていないなら、どうすれば良いのかを分かりやすく解説しています。
差し押さえを検討するなら、この記事に目を通して、申立要件について理解してくださいね。
給与差し押さえ時には要注意!元夫の給与を差し押さえる方法と注意点
差し押さえる財産として一番多く選ばれるのが、離婚した相手の給与です。
差し押さえの申し立て時には、差し押さえる財産と財産情報の提出が必要になります。
そのため、確実に存在する財産であり、情報調査が必要ない給与が、最も多く差し押さえ財産として選ばれているのです。
ですが、給与を差し押さえは相手が下記のどちらかで、差し押さえ時の状況は全く違ってきます。
- 会社員
- 自営業者
しかも、差し押さえの申し立てをしたからといって、必ず養育費の回収ができるとは限らないのです。
下記の記事では給与を差し押さえる時の方法と注意点を、いくつかのケーススタディー別に分かりやすく解説しています。
財産の中では給与が、一番差し押さえやすいと言われています。
しかし、その給与ですら、一筋縄ではいかないケースも少なくありません。
確実に給与を差し押さえて、養育費を回収する方法と注意点は把握しておくべきです。
あなたが該当するケーススタディーは特にしっかりと目を通して、事前対策に備えられるようにしてください。
給与以外に差し押さえられる財産と、差し押さえ以外の回収方法
「何を差し押さえるのが一番良いの?」と聞かれれば、十中八九、あなたは給与を薦められることになるでしょう。
それほど給与は差し押さえしやすく、回収しやすい財産なのです。
ですが、全ての人が給与を、差し押さえ対象として選べるわけではありません。
相手が無職で職に就いていないなど、差し押さえる給与がない場合もあるでしょう。
そんな時は他に差し押さえできる財産を調査して、それを差し押さえるしかありません。
そんな時に備えて把握しておいてもらいたいのが、差し押さえ可能な財産です。
どんなものが差し押さえられるのかが分かっていれば、養育費を回収できる可能性はグンと広がります。
ですが、相手に差し押さえる財産が全く見当たらないということもあるでしょう。
その時には諦めるしかないのでしょうか?
いいえ、全く回収する方法が無いわけではありません。
相手の両親に請求できる可能性があるからです。
下記の記事では差し押さえ可能な財産一覧と、養育費を相手の両親へ請求するための条件について分かりやすく解説しています。
相手の給与を差し押さえできない、相手に全く差し押さえできる財産が見当たらない可能性がある人は、ぜひ目を通して対応策を理解するようにしてください。
【養育費差し押さえの実践編】回収までの手続きと流れ
実際に差し押さえする際は、裁判所への申し立てが必要になります。
そのため大抵の場合は、弁護士を雇うことになるでしょう。
弁護士を雇えば裁判所命令が出て、実際に差し押さえた財産から、未払い分の養育費を回収するだけです。
裁判所を介した差し押さえといっても、実際に自分ですることはさほどありません。
弁護士に任せておけば、何も問題ないでしょう。
ですが気になるのは、養育費の回収までに要する期間です。
特に低所得で相対的貧困化が深刻な母子世帯にとって、いつ回収できるのかは切実な問題でしょう。
下記の記事では差し押さえ手続きの流れと、回収までに要する期間を分かりやすく解説しています。
差し押さえ時期を気にしている人にとっては、押さえておいて欲しい情報ばかりです。
養育費回収の流れと所用期間が分かっていれば、無駄な不安にかられることなく、回収を待つこともできるでしょう。
気になる人はぜひ目を通すようにしてください。
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事前に知っておきたい!養育費差し押えで必要な実費と費用
差し押さえで最も気になるのが、それに要する費用でしょう。
そして、その費用の中でも、大半の人が心配するのが弁護士費用です。
弁護士を雇うとなれば、決して安い費用では済みません。
そう思うのが普通ですから、心配すになるのは当然のことです。
実際、差し押さえ申し立てには、弁護士の助けは不可欠です。
となれば弁護士費用がいくらかかるのかは。切実な問題だと考える人が多くても当然のことでしょう。。
また、弁護士費用の他にも、差し押さえの申し立てには実費として、様々な諸費用が必要です。
この費用もちゃんと考慮した上で、差し押さえに掛かる費用の算段は欠かせません。
下記の記事では差し押さえの申し立てをする時、いくら実費が掛かるのか、弁護士を雇うとなればいくら掛かるのかを、具体的な数字を挙げて紹介しています。
また、差し押さえに掛かる実費と、弁護士費用が払えない場合の対処法も併せて解説しています。
金銭的に余裕がない人はよく目を通して、自分が払える額なのか、払えないならどうすれば良いのか、その方法を身に着けるようにしてください。
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まとめ
今回は差し押さえの申し立てをする際に、知っておいてもらいたい重要事項を、ケーススタディー別に解説しました。
今回解説した内容をちゃんと把握してもらえば、何の不安もなく、差し押さえの申し立てに臨むことができるでしょう。
差し押さえの申し立ては、誰でも利用できる養育費の回収方法とは言えません。
しかも、差し押さえ命令が出ても、養育費が回収できないこともあるでしょう。
ですが、差し押さえによる養育費は、最も有効的な回収方法です。
すんなりいかなくても、諦めさえしなければ、回収できる道が閉ざされることはありません。
今回解説した内容を参考にして、確実に養育費を回収する方法を見つけてくださいね。
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